薔薇の聖母 スターリング・シルバーのロザリオ 深紅のクリスタル製ビーズ 全長 54 cm
ロザリオを吊り下げたときのセンター・メダル上端までの長さ 38 cm
ロザリオの全長 54 cm
突出部分を含むクルシフィクスのサイズ 43.6 x 27.5 mm
1920 - 30年代
深紅のクリスタル・ガラス製ビーズを使用した美麗なロザリオ。深紅はイエズスが十字架上で流された血を象徴するゆえに、聖具であるロザリオにふさわしい色です。クリスタル・ガラスに含まれる鉛のせいで、ロザリオを手に取ると心地よい重みを感じます。
クルシフィクスの十字架は、直線で構成されたシンプルなデザインのラテン十字を、優美な曲線を描いて末端へと広がる線状細工で縁取り、椰子の木を様式化した古典的なパルメット文で各末端を飾ります。シンプルさと優美さ、質実性と軽快さを両立し、過剰な装飾を用いることなく優美な印象を与えることに成功しており、優れてバランスのとれたデザインということができましょう。
コルプス(キリスト磔刑像)はピンで十字架に留めてあります。コルプスに付いている大きな後光は、線状細工によって外縁のみが表されて十字架と融合しているために、ケルト十字のシルエットを形作っています。十字架の裏面にはスターリング・シルバーの刻印
(EXI STERLING) があります。
盾形のセンター・メダルには天を仰ぐ聖母マリアの横顔が浮き彫りにされ、その上下を三輪の薔薇が飾っています。古代末期あるいは中世初期以来、薔薇は聖母の象徴であり、聖母は「ロレトの連祷」において「神秘の薔薇」(ROSA MYSTICA) と呼ばれています。
ビーズは良質のクリスタル・ガラス(鉛ガラス)でできており、アルマンダイト(アルマンディン・ガーネット)のような濃い赤色に発色しています。ビーズを分光器で検査したところ、赤以外のすべての波長をほぼ完全に吸収する特異なスペクトルを示しました。これはビーズの赤がセレン
(Se) による発色であることを意味します。セレンは原子番号34の酸素族元素です。この元素によってガラスを赤く発色させる方法は 1894年頃に発見され、このロザリオのビーズにも使用されています。
ビーズの破損を防ぐため、すべてのビーズの両端にスターリング・シルバーの小さなリングが取り付けられています。ビーズはひとつひとつ手作業でファセット・カットされています。クリスタル・ガラスは通常のガラスに比べて軟らかいので、隣接するファセット間の稜線に、通常の使用に伴う小瑕(きず)が生じますが、このロザリオは大切に扱われてきたために、ビーズはたいへん良いコンディションです。センター・メダル及び主の祈りのビーズに隣接するスペーサーは細長い楕円形で、アンティーク・ジュエリーのミル打ちを模した縁取りに囲まれています。
このロザリオは数十年前に製作された古い品物であるにもかかわらず、金属部分、ガラス・ビーズとも特筆すべき問題はありません。大切に伝えられてきたロザリオであることがよくわかります。
本体価格 21,000円 販売終了 SOLD
電話 (078-855-2502) またはメール(procyon_cum_felibus@yahoo.co.jp)にてご注文くださいませ。
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