フランスの守護聖女たる無原罪の御宿り 「マリアの青」のエマイユ・シャンルヴェ ブルーと金色のフランス製ロザリオ 全長 42 cm


ロザリオの全長  42 cm

クルシフィクスを下にしてロザリオを吊り下げたときの、ロザリオ上端からセンター・メダル上端までの長さ  28 cm

クルシフィクスのサイズ  38.9 x 22.4 mm

ビーズの長さと直径  7 x 5 mm (概寸)


フランス  1950年代頃



 1950年代頃のフランスで制作されたシャプレ・ド・ラ・ヴィエルジュ(chapelet de la Vierge 聖母のロザリオ)。ブルーのガラス・ビーズとガラス・エマイユ、イエロー・ゴールドに輝く金属部分の取り合わせが、高貴な華やかさを感じさせる一品です。





 本品のクロスは左右対称の幾何学的デザインによるアール・デコ様式で、金めっきが掛けられています。クロスに鋲留めした別作のコルプス(キリスト像)には、やはり金めっきが掛けられています。コルプスは三次元的に大きく突出していますが、昔のめっきはたいへん分厚く、剥落は見られません。

 クロスの表面はところどころが彫りくぼめられて、青いガラスによるエマイユ・シャンルヴェが施され、クロスの交差部から発出しています。本品のエマイユはエマイユ・シュル・バス・タイユ、すなわち下地の彫金を見せる半透明ガラスのエマイユで、エマイユの下地となる金属部分には、直線的な線条が刻まれています。

 クロス全体のシルエット及び交差部のエマイユの末端が外向きに突出するとともに、クロス末端付近のエマイユが外向きの矢羽を象(かたど)り、さらにエマイユの下地に放射状の彫金が施されているゆえに、外側へと向かう神の智恵の能動性が視覚的に強調されています。キリスト教において青は神の知恵を表し、「智恵の座」である聖母を象徴する色でもあります。伝統的図像の聖母は青いマントを羽織ります。青は金色とともに天国の象徴でもあります。





 フランス語で「クール」(coeur 心臓、ハート)と呼ばれるセンター・メダルは下部の幅が狭くなった六角形で、アール・デコの直線デザインによってハート形を発展させたものと看做すことができます。クールの中心部にはエマイユ・シュル・バス・タイユによって歳若きマリアの横顔を彫り、光輪と光の放射を幾何学的表現で表しています。

 ナザレの少女マリアは信仰の象徴であるヴェールを被り、口許に微かな微笑みを浮かべて、真っ直ぐに前を見ています。神に遣わされた大天使ガブリエル受胎を告知されるという異常な出来事に遭遇しながら、マリアがその端正な横顔に何らの動揺も浮かべていないのは、アブラハムやヨブにも勝り、救い主の母となるべく神の眼に適(かな)った深い信仰ゆえです。したがってブルーのエマイユを掛けたこのマリア像は、「神における智恵」ともいうべき少女マリアの信仰を表したものに他なりません。





 ビーズはガラスでできており、十八面のファセット(小さなカット面)を有します。おおよそのサイズは長径 7ミリメートル、短径 5ミリメートルです。ビーズはすべて手作業でカットされているため、ファセットの形と大きさは少しずつ異なります。


 本品は数十年前に制作された真正のヴィンテージ品ですが、古い年代にもかかわらず良好な保存状態です。ガラス製ビーズはすべて揃っており、特筆すべき破損はありません。金属部分は細部までよく残り、金めっきの磨滅もありません。エマイユの亀裂や剥落もありません。チェーンの強度も問題ありません。





本体価格 18,900円 販売終了 SOLD

電話 (078-855-2502) またはメール(procyon_cum_felibus@yahoo.co.jp)にてご注文くださいませ。




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