おとめマリアよ、フランスを救いたまえ 聖母の小メダイ6枚付 マリアン・ブルーのアンティーク・ロザリオ 全長 52 cm


ロザリオを吊り下げたときのセンター・メダル上端までの長さ 34 cm

ロザリオの全長 52 cm

突出部分を含むクルシフィクスのサイズ 33.6 x 18.4 mm


フランス  1910年代



 聖母のローブの色である天空の青、ブリュ・マリアル(マリアン・ブルー)のガラス製ビーズを使用した美麗なアンティーク・ロザリオ。20世紀初めにフランスで制作されたもので、主の祈りと栄唱のビーズの隣に小さなメダイが挿入されているのは、この時期のフランス製ロザリオの特徴です。





 クルシフィクスは直線的シルエットのラテン十字に打ち出し細工のコルプス(磔刑像)を溶接しています。コルプスの表面に軽い磨滅が見られますが、肉眼では目立たず、溶接にも緩みはありません。

 クロスの交差部から各末端に向けて、尖頭アーチ形装飾が浮き彫りにされています。クロスの末端近く、尖頭アーチの最上部にあたる四箇所にはクアトルフォイル(四つ葉形)が配置されており、ゴシック聖堂の窓を思わせます。

 ゴシック様式の聖堂において尖頭アーチが多用され、実用的な必要性を超えて高さが強調されたのは、天に向かって立ち昇る祈りを表現するためでした。どのようなロザリオのクルシフィクスであれ祈りの表現であることに変わりはありませんが、このロザリオのクルシフィクスは、天に向かって祈る気持ちを、天高くそびえるゴシック聖堂に仮託してとりわけ強調したデザインということができます。あたかもステンドグラスから差し込む神の光が物質を霊化するように、このロザリオを用いて地上で唱えられた祈りは即座に霊化されて、神の御許へとまっすぐに立ち昇るに違いないと思わせてくれます。





 センター・メダルは直径10ミリメートルで、聖母の横顔を表(おもて)面に、いずれも聖母の象徴である星と白百合を裏面に、それぞれあしらいます。聖母の横顔の両側には、ラテン語で「おとめマリア」(VIRGO MARIA) と記されています。いずれの面も細部まで判別できる良いコンディションで、真正のアンティーク品ならではの美しいパティナ(古色)に被われています。





 主の祈りと栄唱のビーズの隣には、直径7ミリメートルのメダイが6枚挿入されています。これらのメダイはセンター・メダルと同様のデザインで、いずれも美しいパティナに被われており、たいへん良いコンディションです。

 透明な青のガラス製ビーズは、澄みわたる蒼穹(そうきゅう)、あるいは清らかな天上を、見る者に思い起こさせます。それゆえ空の青はブリュ・マリアル(bleu marial マリアの青)と呼ばれて、天の元后である聖母を象徴します。

 青はまたフランスの象徴でもあります。このロザリオが製作された1910年代は、史上初の大量殺戮戦である第一次世界大戦が、フランスをはじめとするヨーロッパ諸国に未曾有の惨禍をもたらした時代です。この青いガラスのロザリオは、第一次世界大戦の悲劇と時を重ねるように製作され、救いと保護を悲母(優しい母)に求める当時のフランス人の願いが込められています。

 ビーズはすべて揃っており、破損等の問題もありません。このロザリオは 100年近く前に製作されたものですが、たいへん良好なコンディションです。特筆すべき問題は何もありません。商品写真は実物を数十倍の面積に拡大しており、細部がよくわかる代わりにあまり美しくは見えませんが、実物には真正のアンティーク品にしかない重厚な雰囲気があって、写真で見るよりもはるかに美しく、必ずご満足いただけることと存じます。





本体価格 25,800円 販売終了 SOLD

電話 (078-855-2502) またはメール(procyon_cum_felibus@yahoo.co.jp)にてご注文くださいませ。




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