最後の晩餐 初聖体のカード
リトグラフ(石版画) 112 x 59 mm
1924年
エンボス加工を施した上質の半光沢中性紙製カード。
白い部分全体に細い縦溝を施し、さらに金色の部分が手前に盛り上がるように仕上げています。
カード全体の意匠は、赤と金による四隅の装飾も、聖画を囲む八角形の枠も、直線を多用したもので、
それらを左右対称に配置したアール・デコ様式のデザインとなっています。
聖画はすべての福音書に書かれている最後の晩餐の場面です。
イエズスの胸もとには主が愛された弟子ヨハネが寄りかかっており(ヨハネ 13:25)、卓上にはパンとぶどう酒が見えます。
最後の晩餐の席上で、イエズスはパンを取って裂き、弟子たちに与えながら、
「取って食べなさい。これはわたしの体である。」と言われました。(マタイによる福音書 26章26節他)
またぶどう酒の杯を取り、感謝の祈りを唱え、彼らに渡して
「これは、罪が赦されるように、多くの人のために流されるわたしの血、契約の血である。」と言われました。(マタイによる福音書 26章27,28節他)
最後の晩餐のときのこの出来事が、キリスト教会における聖餐あるいは聖体拝領の起源です。
聖画の下には聖ピエール=ジュリアン・エマール (St. Pierre-Julien Eymard, 1811 - 1868) による次の詩が書かれています。
O Jesus, donnez-moi mon pain, donnez-moi mon Hostie.
Car la Sainte Hostie c'est Vous!
イエズスよ。私にパンをください。聖体をください。
聖体は、あなたなのですから。
詩の字体は中世の写本によく見られるヒゲ付きのアルファベットを用いています。
(下)参考写真 中世の写本リーフ
当店の商品です。
カードの最下部に、パリの出版社ブアス=ルベル・ルセーヌ (Bouasse-Lebel Lecene & Cie, Paris) の名前があります。
ブアス=ルベルは 1848年に創業し、ルセーヌと合併して20世紀まで存続した老舗です。
カード裏面の印字によって、このカードが、ランスの聖アンドレ礼拝堂で 1924年6月15日に行われた少年の初聖体を記念するものであることがわかります。
(参考価格 4,200円)
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