クロワ・プラット
la croix plate - une croix savoyarde




(上) 極稀少品 大きなサイズのクロワ・プラット ジュエリー職人の手作りによるマユショルの美品 51.0 x 36.0 mm フランス 十九世紀後半から二十世紀初頭 当店の商品


 クロワ・プラットはビジュ・レジオノひとつで、フランス南東部サヴォワ(Savoie)地方で使われるクロワ・ド・クゥです。クロワ・プラット(une croix plate)とは、フランス語で「プレーンな十字架」「飾りの少ない十字架」という意味です。


【歴史的地名としてのサヴォワと、サヴォワ地方のビジュ】

 ここで言うサヴォワは歴史的地方名で、今日の行政区分でいえばオーヴェルニュ=ローヌ=アルプ地域圏のうちオート=サヴォワ県(Haute-Savoie)及びサヴォワ県(Savoie)に相当します。オート=サヴォワ県は北側にあり、主にスイスと国境を共有します。サヴォワ県はオート=サヴォワ県の南側にあって、イタリアと国境を共有します。

 サヴォワ地方の谷は急峻な高山によって別の谷と隔てられているため、女性が身に着けるビジュ(仏 bijoux ジュエリー)は、町や村ごとに独自の意匠を発達させました。クロワ・ド・クゥに関しても、サヴォワの地域ごとに意匠が大きく異なります。フランスの高名な民俗学者アルノルド・ファン・ジュネップ(Arnold van Gennep, 1873 - 1957)によると、サヴォワ地方の伝統的ビジュには十字架だけでも十四の変種が存在し、クロワ・プラットはそのひとつです。


【クロワ・プラットの形状と分布】

 クロワ・プラットの形状は、シンプルなラテン十字の縦木上端をフルール・ド・リス(仏 fleur de lys 百合の花)とし、他の三か所の末端は外側に向けて小さな突出を有する小球となっています。すなわち末端の形状に限って言えば、クロワ・プラットはクロワ・ジャネットと共通しています。サヴォワ地方のクロワ・ド・クゥはほとんどが複雑な形状で、クロワ・プラットのミニマリスティックな形状は異彩を放っています。

 クロワ・プラットの使用には、サヴォワにおける他の十字架と同様に、地域的な偏りがあります。クロワ・プラットは主にサヴォワ地方の北半分(現在のオート=サヴォワ県)で使われますが、ラ・モーリエンヌの中部、及びラ・タランテーズに近い高地の村ティーニュ(Tignes)にも分布しています。サヴォワ地方には幾つかの大きな谷がありますが、ラ・モーリエンヌ(la Maurienne)は最も南の谷、ラ・タランテーズ(la Tarantaise)はその北隣の谷で、今日の行政区分でいえば、いずれもサヴォワ県に属します。



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