ファシュ=テュムニル、サント=マルグリット教会
L'église Sainte Marguerite, Faches-Thumesnil
フランス本土の北東端近く、ベルギーとの国境にほど近い大都市リール(Lille ノール=パ=ド=カレ地域圏ノール県)の南郊に、ファシュ=テュムニル
(Faches-Thumesnil) の町があります。
この町のド・ゴール将軍広場にある教区教会サント=マルグリット (l'église Sainte-Marguerite) は 11世紀の創建と考えられ、おそらく13世紀に、ランスのサン=ニケーズ修道院(l'abbaye
Saint-Niçaise de Reims) の援助によって増築されました。その後度重なる改造や増築が行われましたが、1971年から 1974年にかけて修復工事が行われ、現在の聖堂は13世紀の姿を取り戻しています。
サント=マルグリット教会は、12世紀以来、
アンティオキアの聖マルガリータを守護聖人としています。1861年にブリュージュ司教から聖マルガリータの聖遺物が贈られると、聖マルガリータの聖地として崇敬を集め、多数の巡礼者がサント=マルグリット教会を訪れました。1869年には信心会が設けられています。サント=マルグリット教会には信徒が聖女に捧げた200点以上のエクス・ヴォートー(ex
voto 感謝の捧げもの)が飾られていましたが、これらは1971年から1974年にかけて行われた大修理の際に外されました。
サント=マルグリット教会の主祭壇側面には三つのメダイヨンがあり、向かって左から順に、フランス王、聖マルガリータ、農夫を描いています。
註1 ランス(Reims シャンパーニュ=アルデンヌ地域圏マルヌ県)は、ファシュ=テュムニルの南南東およそ160キロメートルにあります。
聖ニケーズ (St. Nicaise) は第11代ランス司教で、407年にヴァンダル族によって、あるいは450年にフン族によって殺されたと考えられています。ランス司教座聖堂ノートル=ダムは、聖ニケーズが建てて聖母に捧げた聖堂の跡地に建設されたと伝えられます。聖ニケーズはランスの守護聖人です。
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