アドルフ・ペナン作 「マ・リリエの聖心の聖母」 祝別記念メダイユ 1941年


突出部分を除く直径 15.7 mm

フランス  1941年



 ダイナミックな浮き彫りで聖母子を表現したメダイ。





 本品の表(おもて)面には、幼子イエズスを抱く聖母の姿が浮き彫りにされています。聖母子は戴冠し、聖母の左腕に抱かれた幼子イエズスは、右手を挙げて祝福の姿勢を執っています。一見したところスタンダードな聖母子像のように見えますが、注意深く観察すると、幼子イエズスの左手と聖母の右手は、いずれも幼子の胸に輝く聖心を指し示しており、これが「ノートル=ダム・デュ・サクレ・クール」(Notre-Dame du Sacré-Cœur)、すなわち「聖心の聖母」像であることがわかります。聖母子の周囲には次の言葉がフランス語で記されています。

  Notre-Dame du Sacré-Cœur, priez pour nous.  聖心の聖母よ、我らのために祈りたまえ。

 メダイの下部にはアドルフ・ペナンのサイン (PENIN) が刻まれています。アドルフ・ペナン (Adolphe Penin, 1888 - 1985) は19世紀でもっとも有名なカトリックのメダイユ彫刻家リュドヴィク・ペナン (Ludovic Penin, 1830 - 1868) の孫で、自身もカトリック信仰に取材した多くのメダイを制作しています。





 メダイの裏面には聖母を象徴する百合が浮き彫りにされ、フランス語で「マ=リリエの聖地」(sanctuaire du Mas Rillier) と記されています。マ=リリエ(Mas Rillier  ローヌ=アルプ地域圏アン県)はフランス東部、リヨン郊外の小さな村で、ここには「マ=リリエの聖心の聖母」が建立されています。


(下・参考画像) マ=リリエの「聖心の聖母」像と大鐘楼 古い絵葉書から




 「マ=リリエの聖心の聖母」は台座を除く本体の高さが 32.6メートルもあるフランス最大の聖像です。本品はこの聖母像の祝別を記念した作品で、マ=リリエにそびえる巨大な聖母子像のエッセンスを凝縮した作品に仕上がっています。すなわち本品は、浮き彫りの力強い作風と聖母子を取り巻く幅広の枠により、直径 15ミリメートルあまりの小さいサイズとは思えない存在感を有します。これはひとえにメダイユ彫刻家アドルフ・ペナンの芸術的才能によるものです。





 本品は70年以上前に制作された真正のヴィンテージ品ですが、保存状態は良好です。突出部分には軽度の磨耗が見られますが、アドルフ・ペナンの力強い作風ゆえに、メダイ本来の表情は損なわれていません。





本体価格 7,800円 販売終了 SOLD

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