重厚な不思議のメダイ 精緻な浮き彫りによるコントラポストの聖母 20.6.x 12.6 mm


突出部分を含むサイズ 縦 20.6.x 横 12.6 mm

フランス  1920 - 30年代



 フランスにとって明るく豊かな時代であった 1920年代あるいは30年代頃に製作された「不思議のメダイ」。縦2センチメートルあまり、横1センチメートルあまりと小さめのサイズで、どのような服装に取り合わせても違和感がなく、常用のペンダントトップにぴったりです。





 メダイの表(おもて)面では、無原罪の御宿りなる聖母が球体上に蛇を踏みつけて立ち、両腕を少し広げて斜め下に伸ばしています。掌は前に向けられて見る者を招き、両手の指輪から恩寵の光が注がれています。「不思議のメダイ」は定型化したメダイで、どれも変わり映えがしないように思われがちですが、このメダイはまさに驚異的な技量を持つ彫刻家の作品であることがよくわかります。聖母は体重を右脚に掛け、左の膝を軽く曲げたコントラポストの姿勢を取っており、あたかもギリシア彫刻のように深い凹凸を為して流れる衣の襞と相俟って、身長わずか 1.3センチメートルほどの小品であることを忘れさせる自然な表現となっています。直径1ミリメートルほどの聖母の顔は美しく整い、同じサイズの両手は掌(てのひら)のくぼみ、細く美しい指の一本一本、指の関節に至るまで判別が可能です。また足の指の一本一本、足先の爪までが形を美しく整えて表現されていますが、足の爪の大きさは 0.1ミリメートル四方の極小サイズです。聖母の周囲に次の言葉がフランス語で刻まれています。

  Ô Marie conçue sans péché, priez pour nous qui avons recours à vous.  罪無くして宿り給えるマリアよ、御身に頼る我らのために祈りたまえ。

 球体の下部には聖母が出現した 1830年の年号、及びモノグラム(組み合わせ文字)によるメダイユ彫刻家のサイン (JB) が刻まれています。





 メダイの裏面にはマリアのMと十字架を組み合わせたモノグラムがあり、その左下にイエズス・キリストの聖心、右下に聖母の汚れ無き御心が配されています。イエズスの聖心を取り巻く茨の冠、聖母の御心を刺し貫く悲しみの剣などの細部が、丁寧に作り込まれています

 本品は表面の突出部分にごく軽い摩耗が見られる程度で、ほとんど製作当時のままの良好なコンディションです。小さなサイズでありながらも、真正のアンティーク品ならではの重厚な趣(おもむき)を備えています。





本体価格 5,200円 販売終了 SOLD

電話 (078-855-2502) またはメール(procyon_cum_felibus@yahoo.co.jp)にてご注文くださいませ。




不思議のメダイ 20世紀前半のもの 商品種別表示インデックスに戻る

各地に出現した聖母のメダイ 一覧表示インデックスに戻る


不思議のメダイ 全年代の商品種別表示インデックスに移動する

各地に出現した聖母のメダイ 商品種別表示インデックスに移動する


聖母マリアのメダイ 商品種別表示インデックスに移動する

メダイ 商品種別表示インデックスに移動する


キリスト教関連品 商品種別表示インデックスに移動する



アンティークアナスタシア ウェブサイトのトップページに移動する




Ἀναστασία ἡ Οὐτοπία τῶν αἰλούρων ANASTASIA KOBENSIS, ANTIQUARUM RERUM LOCUS NON INVENIENDUS