稀少品 「無原罪のマリアよ、御身を限りなく讃美します」 銀とガラスのケース入り ブロンズ製メダイ 21.8 x 14.9 mm


突出部分を含む全体のサイズ 21.8 x 14.9 mm

フランス  1880 - 1890年代頃



 19世紀のフランスで制作されたルルドの聖母のメダイ。打刻によるメダイを二枚の透明ガラスに挟み、銀の枠で保護しています。写真でははっきりと写っていませんが、上部の環に銀のポワンソン(ホールマーク、貴金属の純度を示す刻印)があります。





 片方の面にはマサビエルの岩場に出現したルルドの聖母と、ロザリオを手に跪くベルナデットを浮き彫りにしています。写真では分かりにくいですが、実物をルーペで拡大して見ると、聖母にもベルナデットにもきちんと顔が彫られています。聖母からは恩寵の光が発出しています。聖母の足下には薔薇が咲いています。

 メダイ下部にはフランス語で「我は無原罪の御宿りなり」(Je suis l'Immaculée Conception.) と記されています。これは出現した女性が名乗った名前としてベルナデットが伝え、ルルドの司祭が驚愕した言葉です。無原罪の御宿り (IMMACULATA CONCEPTIO)は 13世紀のスコラ学者ドゥンス・スコトゥス (Ioannes Duns Scotus. 1266 - 1308) が大成し、ルルドの聖母出現の4年前にあたる 1854年に教皇ピウス9世が教義として宣言した神学上の思想で、教育の無い少女の口から出るはずのない神学の専門用語だったのです。





 メダイのもう片面に刻まれているのは、マサビエルの岩場を蔽うように建てられた「バジリク・ノートル=ダム・ド・ルルド」(Basilique Notre-Dame de Lourdes ルルドの聖母のバシリカ)です。マサビエルの岩場はメダイの右下部に見えています。バシリカを囲むようにフランス語の祈りが刻まれています。

  Mille fois nous vous félicitons, o Marie immaculée.  無原罪のマリアよ、御身を限りなく讃美します。

 フランスで制作された古いメダイには彫刻の細密さに驚かされるものがあり、本品のそのような作品のひとつです。本品のバシリカは窓や付け柱やエンタブラチュアから、果ては個々の石材に至るまで正確に再現されています。文字の高さは 1ミリメートルに足りません。





 ルルドの聖母のメダイ自体は珍しくありませんが、ほとんどすべてが金属片を打刻しただけの作例です。本品はメダイ本体に五個の部品、すなわち二枚のガラス・レンズ、銀の帯、上部に鑞(ろう)付けした環、同じく鑞付けで切れ目を閉じた外付けの環を加えて制作したものであり、通常のメダイに比べて格段に手間をかけています。

 メダイや聖画をガラスに挟み、金属の帯で束ねた信心具は、19世紀のフランス製メダイに時折見かけます。そのほとんどは、金属の帯を針金で締め付けて固定するか、さもなくば簡単な鑞付け(ろうづけ 溶接)によって金属の帯を環状に閉じています。帯に使われる金属の種類はたいていブロンズで、特段の装飾は施されません。しかしながら本品は信心具制作に使われる最も高級な素材、銀を使用し、帯にも打ち出しによる粒金状の装飾を施しています。この粒金状装飾は見た目に美しいのみならず、銀の帯を補強する機能も果たしています。最も驚くべきは鑞付けの技巧で、高倍率のルーペで精査しても、銀の帯に切れ目が見つかりません。どのようにして制作したのか不思議です。

 メダイに打刻された細密な浅浮き彫りは、ガラスに守られて如何なる損傷や磨滅も無く、ガラスにも特筆すべき疵(きず)や亀裂は一切ありません。優れた技巧によって手作りされたアンティーク品が、原状のまま現代まで伝えられたのは、たいへん喜ばしいことです。





21,000円

電話 (078-855-2502) またはメール(procyon_cum_felibus@yahoo.co.jp)にてご注文くださいませ。




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