美麗な高級品 ポール=エミール・ブラント作 ルルドの聖母 金彩を施した銀無垢メダイ


直径 18.0 mm (突出部分を除く)

フランス  1910年頃



 アール・デコ期のフランスで最も活躍したジュエリー作家のひとり、ポール=エミール・ブラント (Paul-Émile Brandt, 1883 - 1952) が1910年頃に制作した作品。一円硬貨ほどの可愛らしいサイズながら、高価な銀を素材に使用した高級品です。





 表(おもて)面には若きマリアの横顔を柔らかなタッチの浮き彫りで表します。天使ガブリエルから受胎を告知されたマリアは、「わたしは主のはしためです。お言葉どおり、この身に成りますように。」と答えてすべてを神に委ねました。救い主を産むという大任を告げられるという大変な状況にもかかわらず、ごく若い少女であったマリアの柔和な表情には、神への絶対的な信頼、無条件の信仰が読み取れます。

 マリアの後光には金彩が施されています。この部分の表面は平滑でなく、細かな粒状のテクスチャに処理されているために、金の輝きはあたかも微光を発するかのように柔らかく、メダイの角度が変わるにつれて無数の微小な光点がまたたきます。

 マリアの肩のあたりにポール=エミール・ブラントのサイン (PAUL BRANDT) が刻印されています。またメダイ上部の環には、フランスにおいて800シルバー無垢を表す蟹の形のホールマークが刻印されています。





 メダイの裏面にはマサビエルの洞窟における聖母出現の様子を浮き彫りにしています。岩の窪みに現れた聖母は右手首に15連のロザリオを掛けて胸の前に手を合わせ、名を問うベルナデットに対して「我は無原罪の御宿りなり」と答えています。

 聖母は金色の微光に包まれ、茨の繁みに裸足で立っています。無原罪の御宿りである聖母マリアは、人祖アダムの妻エヴァと同様に女性でありながら、エヴァの罪を引き継ぎませんでした。それは薔薇の花芽が棘だらけの藪から出でながら、その棘に傷付くことなく、美しい花を咲かせるのにも似ています。したがってルルドの聖母が茨の繁みに裸足で立ちながら、その足が傷付かないのは、聖母が奇(くす)しき薔薇、無原罪の御宿りであることを表しています。

 ヴェールを被って跪き、聖母を見上げるベルナデットは、手首にロザリオを掛け、祈りに合わせた両手にシエルジュ(大ろうそく)を持っています。ベルナデットの傍らに脱いだ靴と薪の束が置かれているのは、ルルドのメダイの定型的表現です。聖母とベルナデットの足下に、「ルルド」(LOURDES) の文字があります。


 本品は20世紀初頭のフランスで制作されたものですが、古い年代にもかかわらず、保存状態は非常に良好です。表面に摩耗はほとんど見られず、細部まで完全な状態で残っています。金彩も剥がれていません。





本体価格 12,800円 販売終了 SOLD

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