アール・ヌーヴォーの聖母 重厚な古色に被われた小さなメダイ 11.5 x 7.7 mm
突出部分を含むサイズ 縦 11.5 x 横 7.7 mm
フランス 1910 - 30年代
聖母の横顔をアール・ヌーヴォーのフレームで囲んだ美しいメダイ。
表（おもて）面には、ヴェールを被り、眼を斜め上に向けた柔和な表情の聖母の横顔を浮き彫りで表し、四隅に植物モティーフの装飾を配しています。聖母の顔の高さはわずか４ミリメートルほどですが、顔立ちが整っているばかりか、真っ直ぐに天を仰ぐ歳若きマリアの姿を通して、すべてを神に委ねる信仰が可視化されています。
メダイ裏面の浮き彫りはルルドにおける聖母出現の場面で、聖母は右腕にロザリオを掛けて茨の繁みに立っています。薔薇は聖母の象徴ですが、5枚の花弁は受難のキリストが受けた5つの傷の象徴、赤い薔薇は殉教者の血の象徴でもあります。
聖母は目を天に向け、両手を祈るように胸の前に合わせています。これは 1853年 3月25日、16回目の出現の際、少女ベルナデットに名前を問われ、「わたしは無原罪の御宿りです」(Je suis l'Immaculee Conception.) と答え給うた際の聖母の姿です。
ベルナデットはヴェールを被ってシエルジュ（大ろうそく）とロザリオを持ち、胸の前に両手を合わせ、跪いて聖母を見上げています。ベルナデットの隣には薪の束と脱いだ靴が揃えて置かれ、その下に「ルルド」(LOURDES)
の文字が記されています。
上の写真は実物の面積を 190倍に拡大しています。定規のひと目盛りは１ミリメートルです。人体各部の比例はすべて正しく、ベルナデットの横顔は美しく、ごつごつした岩や聖母の足もとの茨、聖母とベルネデットのロザリオ等の細部まで正確に再現されていることがわかります。フランスはメダイユ彫刻が最も発達した国ですが、その制作技術は信じ難い域に達しています。
このメダイは真正のアンティーク品にもかかわらず、特筆すべき問題は何もありません。たいへん良好なコンディションです。本品に付いている環は内径が小さく、お手持ちのチェーンの留め金が通らないかもしれません。ご希望により無料で大きめの環に交換します。遠慮なくお申し付けください。
本体価格 5,800円 販売終了 SOLD
電話 (078-855-2502) またはメール（procyon_cum_felibus@yahoo.co.jp）にてご注文くださいませ。
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