羊に慕われるジェルメーヌ 愛情深く優しい聖女のメダイ 800シルバーに青色エマイユ 17.0 x 13.5 mm


突出部分を含むサイズ 縦 17.0 x 横 13.5 mm

フランス  1940 - 50年代



 17世紀はじめに22歳で亡くなったフランスの聖女、ピブラックの聖ジェルメーヌ・クザンを中央に浮き彫りにし、青色ガラスを掛けた美しいメダイ。上部に突出した環に銀のポワンソン(貴金属検質所のホールマーク)が刻印されており、小さいながらも高級品であることがわかります。





 メダイは八角形のシルエットで、表(おもて)面の中央にも八角形の画面があり、羊飼いであった聖ジェルメーヌの上半身像と、聖女に寄り添う一頭の羊を浮き彫りにしています。頭巾を被り、羊飼いの杖を持った聖女は、天を仰ぎ、胸の前で両腕を開いた祈りの姿勢を執って、神と対話しています。優しい聖女を慕って体を擦りつけるは、キリスト者の象徴です。メダイユ彫刻家はジェルメーヌの脇に羊を彫ることによって、優しく謙虚な聖女がキリスト者の手本であり導き手であることを表現しています。

 聖女の浮き彫りには青色ガラスのエマイユが施されています。浮き彫りにエマイユを施す技法を「エマイユ・シュル・バス=タイユ」(émail sur basse-taille) といい、これによって三次元の奥行が強調されます。本品の浮き彫りの凹凸は数分の一ミリメートルに過ぎませんが、エマイユのおかげでジェルメーヌが背景から浮き出るように見え、胸の膨らみや女性らしい体の凹凸も強調されています。ガラスの青色は天の象徴であり、地上で辛い日々を送った聖女が、いまは神と共に天上にいることを表しています。

 裏面にはフランス語で「サント・ジェルメーヌ・ド・ピブラック」(Sainte Germaine de Pibrac ピブラックの聖ジェルメーヌ)と書かれています。





 本品は数十年前のフランスで制作された真正のヴィンテージ品ですが、保存状態は極めて良好です。ジェルメーヌの浮き彫り像はエマイユに保護され、完全な状態で残っています。エマイユに瑕(きず)や破損はまったく見られず、たいへん美麗な工芸品に仕上がっています。





本体価格 15,800円

電話 (078-855-2502) またはメール(procyon_cum_felibus@yahoo.co.jp)にてご注文くださいませ。




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