リジューの聖テレーズ 幼きイエスの聖テレジア 列聖記念のネックレス 薔薇の雨のように首元を飾る作例 全長 390 mm 1925年


 薔薇の花を連ねたフランスのアンティーク・コリエ(仏 un collier ネックレス)。薔薇の裏側にはリジューのテレーズが浮き彫りにされ、「幼きイエスの聖テレジア」(羅 SANCTA TERESIA A JESU INFANTE)というラテン語の銘が聖女の周囲を取り巻いています。

 薔薇の花束を抱えるテレーズは、マリ=ベルナール修道士が 1922年に制作した聖女の丸彫り像を浮き彫りに写しています。





 ピウス十二世の 1944年3月2日付教皇書簡により、リジューのテレーズは被昇天の聖母及びジャンヌ・ダルクと並ぶフランスの守護聖人と宣言されました。したがってテレーズ没後の記念すべき年としては、聖女が列聖された 1925年に加えて、1944年を挙げることができます。

 しかしながら 1944年は第二次世界大戦中であり、このようなコリエ(ネックレス)は作られなかったはずです。それゆえ本品の制作年代は、テレーズが列聖された 1925年と判断できます。





 詳しく言うと、フランスは第二次世界大戦が勃発して間もなくドイツ軍に防衛線を突破され、休戦協定を結びました。フランスの北半分はドイツによる直接的な占領下に置かれ、形式上は独立を保った南半分も、ドイツの傀儡であるヴィシー政権が統治しました。

 1941年以降、ドイツは占領下のフランス市民に非鉄金属の供出を求め、ヴィシー政権もこれに協力しました。このような状況下で、戦争継続に不要な金属製ジュエリーを作ることはできません。





 それゆえ本品は百年近く前のアンティーク品と考えられますが、古い年代に関わらず、保存状態はきわめて良好です。美観上、実用上とも特筆すべき問題はありません。

 なお上の写真に写っている箱は写真撮影用に取り合わせたもので、本品コリエがもともと入っていたものではありません。





本体価格 18,800円 販売終了 SOLD

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