聖遺物　「幼きイエズスの聖テレジアが使用した布地」　手作りのモロッコ革ケース入り　リジュー、カルメル会修道院


手帳型ケースを開いたときのサイズ　　77 x 47 mm　（閉じると、縦 47ミリメートル x 横 36ミリメートル）

フランス　　1925年から1930年代頃

　台紙に糸で留めたリジューの聖テレーズ（テレジア）の聖遺物を、聖女の肖像写真とともに、良質の革製ケースに入れたもの。



　手帳型ケースはきれいなブラウンで、表紙には聖テレジアによる次の言葉がフランス語で金箔押しされています。

　　Je veux passer mon ciel à faire du bien sur la terre.　　私は地上に善を為すために天での時を過ごしましょう。

　裏表紙には聖テレジアのモノグラム（組み合わせ文字）が金箔押しされています。ケースの革は薄くて柔らかく、アンティーク高級家具や高価な革装本と同様の風合いを有します。おそらく高級なモロッコ革（モロッコ産の山羊革）でしょう。このケースは作りもたいへん丁寧で、リジューのカルメル会修道院にて、型押しと金箔を施し、ひとつひとつ手作りされています。

　手帳型ケースを開くと、金で縁取られた楕円形の窓がふたつあり、左側のポケットに聖遺物、右側のポケットに聖女の写真が収められています。聖遺物の台紙には、次の言葉がフランス語で記されています。

　　Linge ayant servi à Sainte Thérèse de l'Enfant-Jésus　　幼きイエズスの聖テレジアが使用した布地

　「ランジュ」(linge) というフランス語は、シーツ、テーブルクロス、下着類、ハンカチなど、日常的に使われる布を指します。本品に添えられた布が何から採られた物なのか分かりませんが、聖女が実際に使用していた身の回り品の小片であることは確かです。


　聖人が実際に使っていた品物は数が限られていて、聖人の没後に数が増えることはありませんから、このような聖遺物を添付したカードは、聖人が没してからあまり長い年月が経っていない時代に製作されたものであるはずです。本品には「聖テレジア」の表記が見られますから、テレーズが列聖された1925年から1930年代頃までに制作されたと考えて間違い無いでしょう。大部分の聖遺物は、聖人の遺体に触れさせたというだけのものですから、聖女が実際に使っていた布は、聖遺物の中でも貴重なのものといえます。

　カードの布片は糸で留められており、糸はカードの裏面で、リジューのカルメル会修道院の証紙により、封緘（ふうかん）されています。証紙の中央にはカルメル会の紋章、これを囲む楕円の帯には、フランス語で「カルメル会修道院」(Monastère des Carmélites)、「カルヴァドス、リジュー」(Lisieux, Carvados) と書かれていますが、本品の証紙は、糊がはみ出たせいか、革製ケースに一部が固着していて取り出せませんでしたので、写真に撮影していません。




　聖女の肖像は印刷物ではなく、絵を写真撮影して印画紙に焼き付けたものです。楕円の窓に聖女の肖像、枠部分の左下に聖テレジアのモノグラムを描き、表紙に金箔押ししてあるのと同じ言葉を、フランス語で四隅に記しています。

　　Je veux passer mon ciel à faire du bien sur la terre.　　私は地上に善を為すために天での時を過ごしましょう。

　本品は70年ないし80年前に制作された真正のヴィンテージ品ですが、古い年代にかかわらず、たいへん良好なコンディションです。聖遺物、聖女の写真、モロッコ革製ケースのいずれにも、特筆すべき問題はありません。

本体価格　18,800円　販売終了　SOLD

電話 (078-855-2502) またはメール（procyon_cum_felibus@yahoo.co.jp）にてご注文くださいませ。




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