極稀少品　聖マルグリット＝マリ列聖記念　聖遺物を封入した精巧なメダイヨン　1920年　25.5 x 18.2 mm　厚さ 7.0 mm


縦横のサイズ　25.5 x 18.2 mm　　厚さ　7.0 mm

フランス　　1920年

　聖女の像を打ち出した楕円形メダイヨン（ロケット）に聖遺物を封入し、携帯可能なルリケールとしたもの。メダイヨンは縦 25.5ミリメートル、横 18.2ミリメートル、厚さ 7.0ミリメートルと大きめのサイズです。





　メダイヨンの底面には聖マルグリット＝マリ・アラコック（Ste Marguerite-Marie Alacoque, 1647 - 1690）の胸から上を大きく浮き彫りにし、周囲に「聖マルグリット＝マリ」（仏 Ste. Marguerite Marie）と刻んでいます。若き修道女マルグリット＝マリは目を開いていますが、その眼差しは天上に向けられています。聖女の心は地上を離れ、神との対話に深く沈潜しています。口許に浮かぶ微かなほほえみは神との親しい関係の証しであり、聖女から発散する光は神の愛の火を点けられた魂が放つ輝きに他なりません。





　メダイヨンは聖遺物を入れた本体の上にカバーを被せた構造になっており、七ミリメートルの厚みがあります。聖女の胸像はカバーの方に打ち出されています。リボン等を通すための大きな円環は、本体から突出する小さな円環に取り付けられ、溶接で閉じられています。

　聖遺物は糸で括った上を蝋で封緘するのが普通で、本品においても本体最下部に糸の端が見えています。商品写真の撮影時、封蝋の写真を撮るためにカバーを開けようと試みたのですが、本品の本体とカバーはたいへんしっかりと閉じられており、分離することができませんでした。したがって本品のカバーが自然に開いたり、脱落したりする心配はまったくありません。





　本体の底面はガラス張りになっており、封入されている聖遺物を見ることが可能です。封入されている聖遺物は 3 x 4ミリメートルの薄茶色の薄片で、空色の台紙に固定されています。聖遺物と同じ平面の下方には、フランス語で「聖マルグリット＝マリ・アラコック」（仏 Ste M. M. Alacoque）と手書きされています。

　聖遺物のなかで最も入手しやすいのは聖人の遺体に触れさせた布で、本品のように立派なメダイヨンに布片が封入されている場合もあります。しかしながら本品の聖遺物は、説明が無いので何であるのか不明ですが、少なくとも布ではありません。マルグリット＝マリの遺体はガラスの棺に納められ安置されているので、遺体の一部でもありません。本品の聖遺物を顕微鏡で観察すると、砂粒のような微粒子を紙の上に撒き、膠で固定したように見えます。したがってこれは聖女の棺内から採取した埃、あるいは墓所の土のようなものでしょう。





　本品のように立派なメダイヨン型ルリケールは、布片を貼り付けた聖遺物付小聖画などとは異なり、列聖記念等の特別な機会に制作されます。またこのような様式のメダイヨンは十九世紀から 1930年代頃までのフランスで作られていました。したがって本品は 1920年5月13日、マルグリット＝マリがベネディクトゥス十五世によって列聖された記念に、フランスで制作されたものであることがわかります。

　本品は百年近く前に制作された真正のアンティーク品ですが、保存状態は極めて良好です。聖遺物はメダイヨンに封入されたまましっかりと守られています。聖遺物を守るメダイヨンにも特筆すべき問題はありません。突出部分にも磨滅は認められず、細部に至るまで列聖当時の状態を留めています。

38,800円　販売終了　SOLD

電話 (078-855-2502) またはメール（procyon_cum_felibus@yahoo.co.jp）にてご注文くださいませ。




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