稀少品 福者マルグリット=マリ 《遺体の上に置いた布 紙封筒のルリケール 35 x 23 mm》 聖母訪問会パレ=ル=モニアル修道院

Linge posé sur les ossements de la Bienheureuse Marguerite-Marie Alacoque.


紙封筒のサイズ 35 x 23 mm

フランス  1860年代後半以降、1920年以前



 聖心の信心を広めた聖母訪問会の修道女、マルグリット=マリ・アラコック (Ste. Marguerite-Marie Alacoque, 1647 - 1690) 聖遺物。聖女の遺体に触れさせた布を紙包みに封入し、聖母訪問会パレ=ル=モニアル修道院の紋章を刷った紙片で封緘しています。百年以上前に制作された真正のアンティーク品ですが、古い年代にも関わらず非常に良好な保存状態です。





 紙包みの表(おもて)面には、次の言葉がフランス語で記されています。

  Linge posé sur les ossements de la Bienheureuse Marguerite-Marie Alacoque  福者マルグリット=マリ・アラコックの聖遺物に置いた布

 マルグリット=マリは教皇ピウス9世によって 1864年に列福、教皇ベネディクトゥス15世によって 1920年に列聖されました。本品は良好な保存状態のせいで実際の年代よりも新しく見えますが、マルグリット=マリが列聖された1920年よりも以前、おそらく19世紀後半に制作された物ですので、聖女の尊称は「サント」(Ste/Sainte 聖…)ではなく、「ビャヌールーズ」(Bse/Bienheureuse 福者)となっています。

 紙包みの封印には、マルグリット=マリが所属した女性のための観想修道会、「聖母訪問会」(l'ordre de la Visitation Sainte-Marie) の紋章が描かれ、「パレ=ル=モニアル、聖母訪問会修道院」(MONASTÈRE DE LA VISITATION DE PARAY-LE-MONIAL) の文字に取り巻かれています。

 封印に刷られている「聖母訪問会」の紋章は単色ですが、本来は金色の地の中央に赤い心臓を描きます。心臓は黒い十字架を突き立てられ、二本の金の矢に貫かれています。矢羽は銀色です。「イエズス」(IHSOYS) を表すギリシア文字「イオタ、エータ、シグマ」(IHS)、及び「アウスピケ・マリアエ」(AUSPICE MARIAE ラテン語で「マリアの庇護の下に」)を表すラテン文字「エム、アー」(MA) が、心臓の上に重ねて書かれます。この図像全体を、茨の冠が取り巻きます。茨は緑ですが、棘は血で赤く染まっています。



 19世紀のフランスでは、マルグリット=マリの列福を機にキリストの啓示を記した「第98書簡」が公開されたことで、「悔悛のガリア」(Gallia paenitens) の信仰復興運動が起こりました。モンマルトルのサクレ=クール教会をはじめとする第二帝政時代の教会建築、及び美しいアンティーク品として現在まで伝わる信心具の数々は、マルグリット=マリの列福を中心点の一つとして、あたかも水面のさざ波のように、当時のフランス社会に広がっていった信仰深い時代精神の遺産です。

 それゆえにマルグリット=マリは、近代フランスにとって最も重要な聖人のひとりといえますが、ほぼ現代に近い時代の人物で、親しみを感じさせる写真も残っており、フランスの守護聖女ともされるリジューの聖テレーズと比べると、マルグリット=マリの聖遺物は格段に入手困難です。特に聖人がいったん列聖されると永遠に聖人であり続けますが、「福者」である期間は限られていますから、マルグリット=マリが「福者」であった時代の聖遺物である本品は、この聖女の数少ない聖遺物の中でも、とりわけ稀少な品物といえます。





14,800円 販売終了 SOLD

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