3月30日 日曜日

 朝、店に着くと、売り場にトイレットペーパーの残骸が転がっていました。力尽きて倒れたトイレットペーパーに、まさに止めを刺そうとしている勇士げんちゃんの後姿が見えます。



 カウンター内側の床にはいろいろな物が散らばっているし、テーブルの花は花瓶から引き抜いてあります。夜中の店内はにゃんこワンダーランドですから翌朝はたいていこのような状態で、原状回復に1時間ほどかかります。元気でよろしい。

 店内にはりねずみのような物体がある場合、それはぐみちゃんです。




左から右に、アンジェリカ、たかし、げんちゃん、ひろちゃん。



 おとといの日記は不評なので、雑記のページに移しました。


3月27日 木曜日

 冬の間、葉を落としていた店の前の街路樹が数日前から芽吹き始めたと思ったら、若葉がいっせいに開き始めました。生まれたばかりの瑞々しい葉が日の光を受けてやわらかく輝くさまは、心洗われるように綺麗です。






 店内に飾られた花を、ひろちゃんが引っ張っています。カスミソウに触れると細かく揺れるのが面白いようで、にゃんこのおもちゃになってだいぶ減ってしまいました。






3月23日 日曜日

 今日のにゃんこたち

 ほーちゃんは分離不安といってもよいほど私とラブラブで、ほとんどの時間、私に密着しています。離れてもせいぜい30センチメートルくらいです。この写真を撮ったときも、作業していると椅子に登ってきたのですが、何をするでもなく、ただ寄り添うだけで満足しています。私との距離 15センチメートルです。



 上の写真は、明るい窓際で時計のムーブメントを分類、撮影しているところです。工具を使いながらの細かい作業ですから、このように北向きの窓際で行うのが理想的です。当店付近にたくさんある真珠会社の作業場が、必ず北向きの部屋であるのと同じ理屈です。

 真珠会社といえば、昨夜、宮尾登美子さんの「連」を読みました。戦前の東亜ホテルあたり、当店から徒歩2分か3分ぐらいのところが物語の舞台です。初めて読みましたが、これまでに知っている宮尾登美子さんの作品のなかでいちばん感動しました。


3月22日 土曜日

 ご好評いただいている「今日のにゃんこたち」のコーナー。当店の企業戦士たちは、私が作業している横で強力な眠気を発散してくれます。これには勝てません。




3月21日 金曜日

 お客様からいただいた花を店内に飾りました。





 今日は昨日よりも暖かくて、午後は眠くなります。



 いつもは来店されたお客様に愛想を振りまく接客係ほーちゃんですが、今日は耐え難い眠気に襲われてゆらゆらと揺れています。あまりにも眠すぎて、接客どころではありません。




 舟を漕ぐほーちゃん。動画でお見せできないのが残念です。




 私が売り場で接客をしてカウンターに戻ってくると、ほーちゃんはすでに爆睡していました。




 首がカクッとなって、顔をカウンターに押し付けて眠っています。




 足元のカバンがごそごそ動くので見てみると、ひろちゃんでした。




 今日の午前中、目を覚ましていたときのほーちゃん。




3月18日 火曜日

 最近、テレビや雑誌の取材依頼が増えていて、昨日も雑誌社のかたが来てくださいました。当店から依頼しなくても取り上げていただけるのはたいへんうれしくありがたいことです。

 現在は 12時から9時までの営業時間ということになっていますが、実際は気まぐれで2時に開けたり3時に開けたり、ひどいときは夕方6時に開けたり、平均して12時になれば良いか、と考えて、朝7時半に開けたりしていて、「いつ来ても閉まっている」とお客様にお叱りを受けることもたびたびあります。いつ来ても閉まっているというのは大げさだと思うのですが、さぼっていることは確かに多いので、今後は営業時間をもう少しまじめに守らなくてはならなくなりそうです。


 と書いた直後ではありますが、今日も途中で店を抜け出して、レストランハイウェイの奥様にお誘いいただいた講演を聴きに行きました。ハイウェイは谷崎潤一郎が付けた店名で、当店はオーナーご夫妻と親しくお付き合いさせていただいています。

 アンティークアナスタシアはトアロード沿いに店を構えていますが、今日参加したのはトアロードの歴史や文化を語る「トアロードカレッジ」という定期的な催しで、今回のスピーカーは当店のお客様でもある神戸っ子出版の小泉美喜子様でした。小泉様はたいへん顔の広い方で、小磯良平氏、淀川長治氏、田辺聖子氏、陳舜臣氏など、トアロードを愛された大勢の方々と親交がおありです。

 講演会が終わってから、小泉様とマキシンの社長様が当店にお立ち寄りくださいました。マキシンさんは皇室御用達の店で、皇后陛下や雅子妃殿下の帽子を作っておられます。ハイウェイさんやマキシンさん、カミネさん、大丸神戸店のように創業百年近い店に比べると当店はまだまだ新参者ですが、トアロードらしい店であるとのお褒めの言葉をいただいて皆様にご愛顧いただき、この場所で営業を続けております。本当に名誉なことであると思います。

「今日のにゃんこたち」のコーナー。私の上着の上で昼寝するひろちゃん。ちなみにいま(22:50) は同じ上着の上でげんちゃんが寝ています。上着がしわくちゃになるじゃないか、キミたち。




3月16日 日曜日

「今日のにゃんこたち」のコーナー。

 ふと売り場を見ると、ほーちゃんが宝石の棚の前の床で、仰向けになってくつろいでいました。「落ちている」もしくは「転がっている」という感じです。お客様が入ってこられたら、びっくりされることと思います。






3月13日 木曜日

 「今日のにゃんこたち」のコーナー。好評につき、この企画を継続いたします。

 本日はたかし(左)とアンジェリカ(右)です。




 下の写真は3月9日午前9時過ぎに撮ったものです。当店のいちばん大きな窓はトアロードに面した東側の窓です。向かい側に大きなビルがあるせいで午後は日陰になってしまうのですが、朝早い時間には店内に日光が差し込むので、東の大窓付近はにゃんこたちに大人気です。みんな思い思いの場所で日向ぼっこしています。




3月12日 水曜日

 確定申告が終わったのでウェブサイトの更新を再開いたします。今日はルース(裸石)を数点追加いたしました。

 宝石の写真撮影はたいへんです。その要因として、色が微妙で写真での再現が難しいこと、明暗のコントラストが大きいこと、接写するために被写界深度が小さくてピント合わせが難しいこと、にゃんこ等があげられます。カメラで撮ったままの写真は使い物にならないので、実物の色に近づけるためにレベルやカラー・バランス、色相を補正する等、画質調整にかなりの手間と時間がかかります。いくら手間と時間をかけても実物の美しさには到底かないませんが、せめて実物の美しさがイメージできる写真にしようと努力しています。

 画質調整前

 画質調整後


 当店特有の撮影時の問題として、にゃんこが挙げられます。店内では6にんのにゃんこが常にランダムに動き回っているので、いつどこから誰が出現するかを予測することは非常に困難です。棚の上や天井から跳び下りてくることもあります。特に宝石好きなのは、げんちゃんです。

 写真撮影中の視界に、にゃんこの手が入ります。

 宝石が突然視界から消えます。

 鼻に皺を寄せて噛んでいます。

 頼んでも放してくれません。

 なんとかなだめて宝石を返してもらい、撮影再開を試みます。再接近するげんちゃん。すでに鼻に皺を寄せています。

 勢いよく視界から消える宝石。


 「今日のにゃんこたち」のコーナー。

 ほーちゃんは常に店主から 30cm以内のところにいます。ラブラブです。

 左端の茶色いねこから時計回りに、アンジェリカ、たかし、げんちゃん、ぐみちゃん、ひろちゃん。

 同じ形で寝ています。後列左から時計回りに、アンジェリカ、げんちゃん、ひろちゃん、たかし。



3月11日 火曜日

 確定申告の作業がようやく終わりました。普段から記録を整理してさえいればこれほど大変な思いをしなくても良いことはわかっているのですが、日々の仕事に気をとられてなかなか実行できません。半べそをかきながら最後にまとめて仕上げるのは、小学校1年生の「夏休みの絵日記」以来の伝統です。


 カメラとレンズが修理から戻ってきました。メーカーによると、水分が浸入したために修理不能とのことです。

 いちばん目立つ故障の症状は、フラッシュが作動しないことです。しかし私はもともとフラッシュ撮影が好きではなく、フラッシュ・ユニットを使いません。フラッシュは直らなくても構わないのです。いちばん困っているのは他社製の交換レンズが少し装着しにくくなったことなので、この部分だけを直してもらえれば満足なのですが、そういう融通は利かないようです。あと2週間ほどすれば後継の最新機種が発売されるので、もしかするとそちらを売りたいために修理を断るのではないかと勘ぐりたくもなります。ユーザーが製品を長く大切に使いたいと考えているのに、製品を作ったメーカーに同じ気持ちがないのは残念なことです。

 「修理不能」など強い言葉で診断を下されると、まったく使えなくなったかのように聞こえますが、フラッシュ・ユニットさえ別にすれば、実際は問題なく動作します。シャッターのレリーズ・ラグがゼロに近く、非常に性能の良いカメラですので、しばらくは買い換えずに使うつもりです。


3月10日 月曜日

 このウェブサイトの最初のページでも告知いたしましたが、ジュエリー枠を値上げいたします。これまでは、枠代としてお客様からお預かりした金額よりも、ひとつ作るごとに数千円のコストが余分にかかっていました。初めてジュエリーを注文される若いお客様は、1,500円、2,000円といった価格の石を選ばれることも多く、完全に赤字でした。

 【一個 1,000円〜2,000円の商品。トパーズ、シトリン、アメシスト、ペリドット等、すべて天然宝石で、サイズ、美しさともじゅうぶんジュエリーに使えるレベルです。】

 私はがつがつとした商売のやり方が嫌いなので、当店の利益にならなくても、ジュエリーを製作してくれている友人の利益になれば良いと考え、のんきに構えて値上げしませんでした。しかし為替相場や市況の動き、石油や各種金属の相場を見ていると、貴金属価格の下落は当分のあいだ望めそうにありません。現在の相場が続いた場合、長期的に見ると損失はたいへん大きく、私としてはその金額をただ失うよりも、寄付金等、有効に生かしたいと思います。そのようなわけで、このたびやむを得ず値上げを決断いたしました。

 ただし当店のジュエリー枠の価格が他店に比べてリーズナブルであることは、4月以降のご注文でも変わりません。枠代としてお客様からお預かりする金額は、ほとんどの場合、実費のみです。今後とも当店のジュエリーをどうぞお楽しみくださいませ。


 為替相場といえば、現在は対米ドルでかなりの円高傾向が続いています。この状態が長引くことはわが国にとって決して良いことではありませんが、より気軽に米ドル建ての寄付をできるのはうれしいことです。

 たとえば、発展途上国の子供のために口蓋裂の無料手術を提供しているスマイル・トレインという団体があります。たった 250ドルが用意できないために、幸せであるべき子供時代から大きな不幸を背負う子供たちがいるのです。

 日本に住んでいる私たちにとって、250ドルは小さな金額です。その金額で人生が変わることなどありえないでしょう。お金を有効に使いたいと考えるのは誰でも同じだと思いますが、このような慈善団体に寄付をするのは、250ドルの使い道として最も有効なものだと思います。そのお金の直接的な恩恵を受けるのは寄付をした自分自身ではありませんが、ひとりの子供の人生が救われるのは、なによりも喜ばしいことではありませんか。

スマイル・トレインのウェブサイト(英語)は、ここをクリックしてください。オンラインで寄付できます。


3月5日 水曜日

【人事】 たかし 本店営業部主任 3月5日付

向かって左側、こちらを向いているのがたかし。右側はげんちゃん。2007年2月22日撮影。ゴブラン織りの椅子は現在ぼろぼろになっていますが張替え可能です。



ほーちゃんが頭を洗っているところ。冷水ですが平気なようです。2005年1月28日撮影。日記の内容に関係ありません。



 先月から探し続けていたアクアマリン、ようやく見つかりました! 人事異動で本店に復帰した、たかしパワーでしょうか。ありがとう、たかし!


3月3日 月曜日

 商品写真の撮影に使う一眼レフのカメラとレンズが故障してしまいました。どちらの修理も一ヶ月またはそれ以上の時間がかかりそうです。それに加えて確定申告関連の業務が忙しい時期でもあるので、しばらくの間ウェブサイトの更新ができません。更新再開は約1ヶ月後の予定です。


3月1日 土曜日

 朝の開店準備中に掃除機をかけていると、カチッという音がして、何か硬いものを吸い込みました。掃除機を開けてごみを調べると、サファイアが入っていました。にゃんこの仕業です。サファイアを取り出して掃除を続け、次ににゃんこ用の水を替えようと器を持ち上げると、ガーネットが転がっていました。宝石鉱山か、ここは。

 よく宝石で遊んでいるのは、げんちゃんです。キラキラするのが面白いのでしょう。げんちゃんは乳呑み児のとき、ゴミ回収の日に住宅街のゴミ捨て場に捨てられて、全身に産み付けられた何千匹ものうじ虫に食べられかけていました。真夏の炎天下でひどく脱水して、ほとんど死にかけていましたが、私が時計修理用の極細ピンセットでうじ虫を一匹一匹取り除き、数日間カテーテルで胃に直接ミルクを入れて保温し続け、ようやく一命を取り留めたのです。宝石で遊ぶぐらい、ぜんぜんOKです。

 基本的に、営業時間外には、宝石をはじめとする高価格品は床に固定した大型金庫で厳重に保管しています。げんちゃんがおもちゃにして遊んでいるのはごく小粒の石で、高価なものではありません。念のため。

げんちゃん。もうひとりの白黒猫ひろちゃんよりも丸顔です。



左がげんちゃん。右がひろちゃん。



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