デッド・ストック品 金赤の水差し


高さ  22.5 cm (概寸)

日本  20世紀中頃



 大阪府の堺で製作された金赤(きんあか)の水差し。ガラスを赤く発色させるには、現在では銅 (Cu) やセレン (Se) を多く使いますが、昔は金 (Au) を使用していました。この水差しは金赤ガラスの表面を無色透明のガラスで覆う「被せガラス」の技法で製作されており、ある程度の厚みがあって、持ち上げるとどっしりとした重量を感じます。水差しの大きさが分かりやすいように、横に2種類のグラスを並べて写真を撮影いたしました。

 水差しを製作したのは、堺にあった有名なガラス工房、藤原ガラスです。この色を出す配合は、金赤ガラスの職人として名高かった藤原氏だけが知る秘密でした。何十キログラムのガラスに何グラムの金を混ぜると、どのように発色するかということは、職人が長年にわたって研究を重ねた結果、ようやく得られるデータであり、ガラス職人はこのようなデータを記したノートを金庫に厳重に保管して、誰にも見せませんでした。藤原氏は金赤ガラスを作れる唯一の職人というわけではありませんが、この色の金赤ガラスを作れるのは藤原氏だけでした。他の職人が作ると色も必ず変わります。藤原氏の手によるグラスと色を合わせた水差しを、他の職人が製作することはできません。

 この水差しは一点ものです。再入荷はございません。





35,800円 販売終了 SOLD

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