馬のたてがみのアンティーク・ブラシ スターリング・シルバー製把手 薔薇と雷文の新古典主義装飾


全体の長さ 15 cm   幅 8 cm   厚み 2 cm

銀製把手の長さ 68 mm  幅 40 mm  厚み 20 mm



馬のたてがみを使用したアンティーク・ブラシ。馬の尾の毛は太くて長く、ナイロンの釣り糸のような質感ですが、たてがみの質感は人間の髪に近く、細くてしなやかです。

 把手(とって)はスターリング・シルバー製で、ギリシア風のミアンダー文(雷文 らいもん)に縁取られ、一重の薔薇が片面に二箇所ずつあしらわれています。薔薇は愛の象徴です。ミアンダー文は古代ギリシア建築によく用いられたパターンですが、近世以降の美術・工芸に関しては、ジョージアン (Georgian) 期の新古典主義的デザイン、及びアール・デコ期のデザインによく用いられました。

 本品はアメリカにあったアンティーク品ですが、アメリカ製であるかイギリス製であるかは不明です。保存状態はきわめて良好で、じゅうぶんに実用可能です。


【参考 イギリス、ジョージアン期の新古典主義について】


 西暦79年8月24日に起こったヴェスヴィウス山の噴火により、ヘラクレネウム (HERACULENEUM) とポンペイ (POMPEI) は火山灰と火砕流に埋もれて地上から姿を消しました。かつて存在したこれらの町は、永らく忘れられていましたが、1738年にヘラクレネウム、1748年にポンペイの発掘が始まると、当時のヨーロッパでは古代への関心がより一層高まりました。

 イギリスでは、この時期は「ジョージアン期」の初期に当たります。「ジョージアン期」とは国王ジョージ一世からジョージ四世までの治世、すなわち 1714年から 1830年までのことで、ウィリアム四世の短い治世(1830 - 37年)を経て、ヴィクトリア時代 (1837 - 1901) に続きます。ジョージアン期の美術工芸品を特徴づけるのは「ロココ」「ゴシック・リバイバル」「新古典主義」で、いずれもフランスからの影響によります。

 ミアンダー文をはじめ、古代ギリシア建築に見られる意匠はジュエリー等の工芸品に採用されました。古代のジュエリーはなかなか残っていないので、建築の意匠をジュエリー等にも応用したのです。なお「ミアンダー文」(仏 méandre 英 meander)という名称は、蛇行が多いトルコの川「大メンデレス」(ギリシア語名マイアンドロス Μαίανδρος)によります。





18,900円

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