ヘンリー・ペロネット・ブリッグズ作 「ルーシー・バートラム」 G. パーカーによるスティール・エングレーヴィング 1833年

Lucy Bertram


原画の作者 ヘンリー・ペロネット・ブリッグズ (Henry Perronet Briggs, 1791 - 1844)

版の作者 G. パーカー (G. Parker)


画面サイズ  縦 96 mm  横 76 mm



 このエングレーヴィングはハリー・バートラムの妹、ルーシーを描いています。ハリー・バートラムはウォルター・スコット(Sir Walter Scott, 1771-1832)の小説「ガイ・マナリング」(Guy Mannering, 1815)の主人公です。

 「ガイ・マナリング」の舞台は18世紀のスコットランド。イランゴワンの領主バートラム家の幼い息子ハリーは、バートラム家の所領を乗っ取ろうとする腹黒い法律家グロシンの悪巧みによって誘拐され、オランダに連れ去られます。ハリーはオランダの裕福な商人ファンビーストに育てられ、自分の出自を知らないまま、偶然の成り行きで恋人を追ってイランゴワンに帰ってきます。イランゴワンの領主におさまっていたグロシンはハリーの出現に驚いて彼を始末しようとしますが、ハリーはジプシーの老婆や農夫に助けられて無事イランゴワンの領主となり、恋人とも結ばれます。一方グロシン一味は捕らえられて獄死します。

 物語全体としては「ガイ・マナリング」はハッピーエンドの話なのですが、物語の最初の部分ではバートラム家は災厄に見舞われています。ハリーはさらわれ、ハリーの妹ルーシーが生まれたときにバートラム夫人は亡くなってしまいます。優しく美しいルーシーは、妻を亡くし息子をさらわれ所領さえも乗っ取られた失意の父を慰めるすべを知りません。父の愛情を受けながらもごく幼い頃から悲劇的な環境に育ったルーシー。優しい性格の彼女の横顔は、その悲しみによっていっそう美しく見えます。


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