第二部 生物進化史

15. 対肢と肺呼吸

 水中に住む魚が陸上に進出するには、いくつかの点で進化が起こる必要がある。ここから先のテキストでは、陸上進出に役立ったいくつかの進化を概観(がいかん)する。

 

■ 二対の対肢(ついし)

 

 動物が陸上へと進出したとき、二対の対鰭(ついき)が進化して、大きな重力の中で体を支える二対の対肢(ついし)になった。

 

 対鰭は有対鰭(ゆうついき)、対肢は有対肢(ゆうついし)ともいう。

 

■ 肺(はい)

 

 呼吸をするためには、喉(のど)の一部を膨らませてを作った。しかし肺は、空気から酸素を直接取り込んではいない。肺の内側は表面が水(粘液)で湿っている。陸上の動物は、酸素をいったん水(粘液)に溶かしてから吸収している。つまり陸上動物の呼吸方法は、水に溶けた酸素を鰓(えら)で吸収していた時代から、基本的な点で変わっていない。





進化生物学講義 インデックスに戻る


アカデミア神戸 授業内容のインデックスに戻る

アカデミア神戸 トップページに移動する



アンティークアナスタシア ウェブサイトのトップページに移動する




Ἀναστασία ἡ Οὐτοπία τῶν αἰλούρων ANASTASIA KOBENSIS, ANTIQUARUM RERUM LOCUS NON INVENIENDUS