Ἀκαδήμεια Κῶβε アカデミア神戸 zoomによる【初級ラテン語】リモート講座



(上) 重要文化財 「フランシスコ・ザビエル像」 神戸市立博物館蔵 画中と絵の下部にラテン語が書かれています。


 ヨーロッパの記念碑や建物、彫刻、絵、アンティーク美術品などに、言葉が書かれていることがあります。それはたいていはラテン語で、作品の意図を説明するとともに、高い格調を添えています。ラテン語が分かればかっこいいし、楽しいですね。でもラテン語が分かる人はあまりいませんから、教室もほとんどありません。それでアカデミア神戸では、以前からご要望の多かったzoomによる【初級ラテン語】リモート講座を、このたび開講することにいたしました。


【なぜラテン語を学ぶのか】

・諸言語の基礎としてのラテン語

 ラテン語は死語ですが、死語であるから役に立たないと考えるのは大きな間違いです。ラテン語は役に立たないどころか、現代の英語及びロマンス語(フランス語、スペイン語、イタリア語など)を理解するうえで、最も役に立つ言語です。

 たとえばフランス語を学ぶと、思わぬところで英語の理解に繋がった経験をお持ちの方も多いでしょう。その場合、英語をいっそう深く理解するために、フランス語がキー(鍵)として役立ったことになります。しかるにラテン語は全てのヨーロッパ言語のマスター・キーなのです。


 日本語は大量の漢語を採り入れています。それゆえ漢字の知識があれば、日本語の理解は容易になり、習得も楽になります。逆に漢字の知識がまったく無ければ、日本語の習得ははるかに困難になるでしょう。

 英語はノルマン・コンクエスト以降、大量のフランス語を採り入れました。それゆえフランス語の知識があれば、英語の理解は容易になり、習得も楽になります。しかるにフランス語よりもさらに役立つのは、ラテン語です。なぜならばラテン語こそがヨーロッパ諸言語の母であり、フランス語にも英語にも通じるマスター・キーであるからです。


 ラテン語を知らずに英語やフランス語を学ぶのは、漢字を知らずに日本語を学ぶのとまったく同じです。昔、ヨーロッパ諸国の学校でラテン語が教えられていたのは、日本の小学生が漢字を学ぶのと同様で、それぞれの国語授業の一環でした。現代の日本の小中学校では時間の制約があって、ラテン語を教えるのは無理ですが、学校からも受験からも解放された大人の方には、じっくりとラテン語を学んでいただきたいと思います。


あらゆる観念の基礎、あるいは考える手掛かりとしてのラテン語

 火や石器、車輪は人間の生活を大きく変えました。それらと同様に、あるいはそれらの物品以上に人間の在り方を変えたのは、言葉です。

 目に見えて手で触れることができる物であっても、もしもそれが言葉で名付けられていなければ、離れたところにいる人や次の世代の人に対して、その物に関する情報を伝えることができません。また目に見えない物事の場合、もしもそれを言葉で名付けることができなければ、他人に伝えることができないばかりか、自分ひとりの頭の中で考えを深めることさえできません。そのような意味で、人間の思考の歴史あるいは観念の歴史は、言語の歴史と不可分に重なります。

 器や刃物や車輪は、有史以前の誰かが最初に考え出したものです。私たちはその巨大な恩恵を受けていますが、発明者の名前は分かりません。これに対して抽象的な観念の場合、発明者の名前が伝わる場合が多くあります。我々が日常的に使う「質」や「量」という言葉は、プラトンが発明したものです。これをラテン語に訳してクワリタース(羅 QUALITAS 英 quality)、クワンティタース(羅 QUANTITAS 英 quantity)という言葉を作ったのは、キケロです。インフォメーションという言葉はもともとラテン語で「形相(けいそう)付け」という意味で、これはアリストテレスの存在論に基づく中世西ヨーロッパの哲学用語です。このようにラテン語はわれわれが日々思い浮かべ、頭の中で操作しているさまざまな観念の苗床でもあります。

 それゆえラテン語は言語以外の文化現象、たとえば美術や音楽、思想、宗教などのマスター・キーでもあります。初級ラテン語リモート講座では、語学の範囲を超えた話題も積極的に取り上げます。これまで語学に興味が無かった方にもラテン語は役に立ちますし、楽しんで受講していただけます。


【zoomについて】

 zoom(ズーム)はパソコンやスマートフォンを使用して、在宅のまま授業や会議に出席できる仕組みです。zoomは無料で利用することができ、ダウンロードとインストールも難しくありません。


【テキストについて】

 テキストは白水社の「古典ラテン語文典」(ISBN 9784560067840 5800円+税)を使います。この本は初級から上級まで様々な段階に広く対応しているので、手許に一冊備えておけば、長く使うことができます。


《授業日程について》

 授業は土曜の夜8時から行います。一回60分から80分程度で、一度に進む分量は、頭の中がぐちゃぐちゃにならない程度に抑えます。語学以外にも話題を広げますので、リラックスして楽しく学んでいただけます。


《授業開始日について》

 受講生の集まり具合をみながら、六月中に開始する予定です。

 授業ではテキストの前のほうに何度も戻って、復習しながら少しずつ進みます。最初からご参加いただくに越したことはありませんが、途中から参加いただいても十分に付いて来れます。受講生は初心者ばかりですので、語学教室に初めて参加される方もご安心ください。


《費用について》

 入学金、登録費用は不要です。

 受講費は月四回 8,000円(税込)の月謝制です。月の途中から参加される場合は、受講回数に応じて初月の月謝を割り引きます。

 支払方法は銀行振り込みとなります。


《お問い合わせとお申し込み》

 お問い合わせ、お申込みは、電話(078-855-2502 / 090-3860-8457)またはEメール(procyon_cum_felibus@yahoo.co.jp)にて随時受け付けます。遠慮なくご連絡ください。




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